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原翔太朗

伊藤達哉 ドイツ2部 1.FCマクデブルクへ完全移籍


 今月21日、シント=トロイデンVVのMF伊藤達哉がレンタル先の1.FCマクデブルクへ完全移籍をすることが発表された。


 伊藤は、柏レイソルの下部組織で育ち、トップチームに昇格せず、高校を早期で卒業という後押しを受け、3年生の夏からハンブルガーSVに加入。


 2017-18シーズンには、U-23のチームで左ウィングでレギュラーを張り、開幕戦から3試合連続アシストを記録するなどインパクトある働きを見せ、第8節のリューベック戦での2アシストという活躍が決め手となり、トップ昇格を果たす。



 第6節のバイエル・レバークーゼン戦でトップチームデビューを果たし、第7節のヴェルダー・ブレーメン戦で初スタメンを果たす。


 53分までに17回のスプリントを記録し、その懸命な姿からか足をつり途中交代となったが、交代時はスターティング・オベーションで称えるファンがいたほど、印象に残るファイトを見せてくれたのである。


 その後、シーズン終盤にはスタメンで出場するようになり、第32節のVflヴォルフスブルク戦で2アシストを記録する活躍を見せ、シーズン通して20試合出場し3アシストを記録しトップチーム初年度から期待を抱かせる活躍を見せてくれた。



 2018-19シーズンは背番号が11に変更され、レギュラーとして期待されたが、結果を残すことができずシーズン中盤から控えメンバーに降格してしまう上、胃腸炎と太ももの怪我によりシーズン最後まで復帰できず悔しいシーズンを過ごす。


 東京オリンピックが控えていたため出場機会が欲しい伊藤は、翌シーズンからはシント=トロイデンVVに完全移籍。


 だが、レギュラー奪取とはいかずわずか7試合の途中出場のみにとどまってしまう。


 2020-21シーズンも、レギュラー奪取できず、次第にはベンチ外に陥る機会も増えてくる。

 

 リーグ戦では7試合0得点であり、カップ戦で記録した1ゴールのみに終わってしまった。



 2021-22シーズンもハムストリングの負傷で開幕からベンチに入ることができず、怪我が治ってもベンチ外の機会が多いため、2022年1月に出場機会の確保のためドイツ3部の1.FCマクデブルクへ期限付き移籍を発表。


 第23節MSVデュースブルク戦で先発デビューを果たし、開始9分に先制点を挙げ、デビュー試合から勝利に貢献し、その後3試合連続アシストを記録し、16試合3ゴール4アシストという活躍でチームの3部優勝・2部昇格に大きな貢献を果たした。


 2022-23シーズンは、主に途中出場にて33試合出場し5ゴール5アシストと、出場時間が限られる中、まさにジョーカーとしてシーズン通してチームに大きく貢献し、この度完全移籍が決定したのである。


 1.FCマクデブルクは、2部リーグ復帰1年目の今シーズンはリーグ11位と、2018-19シーズンの1年で3部に降格という二の舞を避けることに成功したことで、目標を達成できたシーズンであった。


 伊藤の左ウィングはBaris Atikが主に出場しており、28試合8ゴール6アシストとエースとしてしっかりと成績を残していた。


 だが、4-3-3を基本布陣とする中、センターフォワードは怪我や成績不振から最後まで1人に定着できず、シーズン通してセンターフォワードのプレーヤーで生まれたゴールはわずか2ゴールとあまりにも大きな計算外となっていた。



 そんな中、最終節にBaris Atikをセンターフォワード、伊藤が左ウィングで先発出場した試合で、Atikは1ゴール、伊藤は1アシストを記録し、試合も4-0と大勝を収めることができた。


 ゴールもアシストも期待できる、Atikと伊藤がポジションを分け合うことが非常にもったいないことから、来シーズンはもしかしたらAtikを選手層の薄いセンターフォワードに配置し、伊藤を左ウィングでスタメン出場する機会が増えてくるのではと予想できる。


 Jリーグを経由せず海外へ挑戦をした若きホープも26歳を迎え、期待された成長曲線を決して描けているわけではないかもしれないが、与えられた役割でしっかりと結果を残すことができるドリブラーの今後の活躍が期待される。



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